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【南砺市】只今建設中!利賀ダムについて知ろう

2026.10.30

今回のテーマは、庄川の支流である利賀川に現在建設中の「利賀ダム」です。
そもそも利賀ダムは何のために作るの?いつ完成するの? 完成するとどんないいことがあるの?という疑問を利賀ダム工事事務所の方にお聞きしました。
さらに、今年2月に貫通した利賀トンネルについてもお聞きし、利賀ダムについて深掘りします。


国土交通省北陸地方整備局 利賀ダム工事事務所 事務局長 浮田博文さん  

利賀ダムは南砺市利賀村に建設中の富山県内屈指の規模を誇る巨大な多目的ダムです。高さ(堤高)112m、長さ(堤頂長)255m、ダムを形成するコンクリートの量(堤体積)は約50万㎥で、東京ドーム約25杯分(3,100万㎥)の水を貯めることができます。

利賀ダムの建設には、大きく分けて3つの目的があります。

① 洪水調節(防災)
洪水が起きた場合、流れてくる水を一時的にダムに溜め込み、下流地域(砺波市・小矢部市・高岡市・射水市)の河川氾濫や浸水被害を未然に防ぎます。もし庄川が氾濫すれば、市街地や国道8号などの主要な交通網に甚大な被害が出る恐れがあります。

② 庄川の流量安定(環境)
雨が少なく庄川の流量が減少する時に、ダムに貯めた水を放流して庄川の水の清潔の保持や川の生物の生息環境を守るほか、庄川沿川での水利用を保ちます。

③ 工業用水の供給(利水)
庄川から新たに水を取水し(1日最大8,640㎥=25mプール約25杯分)、飲料製造業などの企業へ工業用水を供給して地域経済を支えます。


この事業は平成元年(1989年)の調査開始から始まり、令和13年度(2031年)の完成を目指しています。利賀ダムが完成すると、水害の不安を和らげ、安心して暮らせるだけでなく、地元の産業を支え、地元企業の成長や地域の発展に大きく貢献します。

利賀ダム工事事務所では、工事の進捗状況をホームページやSNSで随時発信しています。利賀ダム建設現場を一望できる施設「利賀ダムテラス」もあります。屋外のテラスは常時利用可能です。ぜひ利賀へお越しください。

9月、南砺市と五箇山NANTO観光機構が利賀ダムツアーの開催と合わせて「利賀ダムカレー」を発表しました。道の駅井波木彫りの里で食べることができます。(1日5食限定) こちらもチェックしてみてください。
 

国土交通省北陸地方整備局 利賀ダム工事事務所 工事課 工事第一係長 北川公一さん

利賀ダムの建設地は山深く険しいV字谷に位置しています。国道471号・156号は急カーブの多いクネクネ道で、雨量規制や土砂災害のリスクに加え、冬場は豪雪となる過酷な環境です。このため、利賀ダムの建設に必要な大量の資材や重機を安全かつ確実に運ぶため、新しい工事用道路の整備は不可欠でした。
 

 
現在、国道471号と156号を結ぶ全長約9.1㎞の工事用道路(将来の利賀バイパス)を整備中で、その約6割をトンネルが占めています。

利賀トンネル(仮称)の掘削には、岩盤の崩落を防ぐ固定ボルトとコンクリートで周囲の岩盤を固めながら掘り進める「NATM(ナトム)」を採用しました。しかし、現場は非常に硬い岩盤と崩れやすい軟弱な岩盤が混在する厄介な地質でした。特に軟弱な岩盤の区間では、崩落を防ぐために「支保工」と呼ばれる強力な鋼材の骨組みを組んで、壁を補強しながら慎重に掘り進める必要がありました。さらに、天端(トンネルの天井部)の急な崩落や突然の湧水など、一筋縄ではいかない困難の連続でした。

こうした幾多の難局を乗り越え、今年2月3日についにトンネルが貫通しました。暗い坑道の中で両側から掘り進めてきた道が繋がった瞬間は、全員で歓喜の声を上げました。
 

 
この道路を使って現在、ダム本体工事を着々と進めています。今はダム工事の専用道路ですが、利賀ダム完成後に「国道471号バイパス」として皆さんが通れる一般道となります。一年を通して安全・快適に移動できるようになり、移動時間も短縮され、物流や地域の暮らしが一段と便利になるはずです。

利賀ダム建設事業の完成に向けて、地域の皆さんと協力しながら安全第一に工事を進めていきたいと思います。
 

この記事を書いた人

おとなり編集部